留学生30万人計画とは
留学生30万人計画とは、2008年(平成20年)に発表された2020年を目処に留学生受入れ30万人を目指すというもの。
近年、卒業後に日本国内で就職する留学生は増加傾向にある。2008年に発表された「留学生30万人計画」では、留学生の国内就職の推進が掲げられた。
問1 「留学生30万人計画」に関する記述として適当なものは?
1 フランスに倣い国費留学生と私費留学生の割合を1対9とすることを目指した。
2 英語のみによる学位取得を可能とし、大学のグローバル化の推進を目指した。
3 日本語教員養成を拡充するために「標準的な教育内容」を提示した。
4 日本留学試験の海外実施を開始し、渡日前の入学者選考を可能にした。
「留学生30万人計画」は、日本を世界により開かれた国とし、アジア、世界の間のヒト・モノ・カネ、情報の流れを拡大する「グローバル戦略」を展開する一環として、2020年を目途に30万人の留学生受入れを目指すものです。
このため、日本留学への関心を呼び起こす動機づけや情報提供から、入試・入学・入国の入り口の改善、大学等の教育機関や社会における受入れ体制の整備、卒業・修了後の就職支援等に至る幅広い施策を、上記関係省庁において検討し、このたび、その基本的な考え方や施策の方向性を「留学生30万人計画」骨子としてとりまとめました。
今後、関係省庁は、本計画の実現に向け十分に連携しつつ、施策の具体化を図ることとしています。平成20年7月29日「留学生30万人計画」骨子の策定についてより引用
「留学生30万人計画」に関して、2008年に策定された骨子の内容として不適当なものは?
1 日本の文化・社会・高等教育の情報を積極的に発信するだけでなく、海外の日本語教育拠点を拡大することで日本ファンを増やし、日本への留学希望に結び付ける。
2 渡日後1年以内の留学生に宿舎を提供し安心して勉学に専念できるよう、大学の宿舎整備だけでなく、民間宿舎の確保や公的宿舎の効率的活用などを行う。
3 来日後の留学生が英語のみで学位を取得できるコースを増加するだけでなく、来日後の英語教育も積極的に行う。
4 日本留学試験の改善だけでなく、TOEFLや日本語能力試験などの既存の試験を活用し、渡日前入学許可を推進する。
留学生受入れ10万人計画とは
日本国内の留学生受入れ政策は、1983年に始まった「留学生10万人計画」と呼ばれる枠組みのもとで進められてきた。留学生10万人という目標値は2003年に達成されたが、その一因として入国管理政策の変更が挙げられる。その後、2008年には「留学生30万人計画」と呼ばれる新たな枠組みが作られた。この枠組みでは、(ア)が大きな目的として追加された。また、2000年代に入ってから、留学生を積極的に受け入れる様々な事業・プログラムが展開されてきている。
2010年以降は、「グローバル人材育成」が政策課題として位置づけられ、留学生の受け入れだけでなく、日本人の海外派遣や海外留学に対する支援も展開されている。
問1 「留学生10万人計画」に関して、「10万人」という目標値の基準となったものは?
1 フランス国内の留学生数
2 イギリス国内の留学生数
3 フランス国内の留学生割合
4 イギリス国内の留学生割合
(1) 21世紀初頭において、10万人の学生(当時のフランス並み)を受け入れることを目途とする。
(2) 我が国の18才人口が1992年までを前期、減少傾向に転ずる1993年以降を後期とし、前期においては、受入れ態勢、基盤の整備に重点をおき、後期においては、その受入れ態勢、基盤の上に立った受入れ増を見込んでいる。
(3) 国費留学生と私費留学生の割合は、10万人受入れ時においては、フランスの状況等を勘案し、1:9程度とする。
(4) 国費留学生は、私費留学生受入れの牽引力としての役割を果たす。
当初の「留学生受入れ10万人計画」の概要
留学生受入れでやりたい過去問
・令和6年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題15問4【留学生受入れ10万人計画】
・令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題16問1【留学生30万人計画】
・平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題15問4【1990年から2000年に至る日本国内の時代背景】
・平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題10【留学生30万人計画と留学生増加に伴う様々な問題】