試験Ⅱ問題2では毎年、学習者のプロソディ(韻律的特徴・超分節的特徴)に関する発音上の問題を見分けます。
問題2は問題6と異なり出てくる用語はほぼ決まっている固定メンバーですね。問題6がAKB48だとすれば、問題2はモーニング娘でしょうか。人数は多くないので各メンバーの名前を覚えましょう。各用語の意味を理解しましょう。
去年のメンバーは4人でした…ですが、なんと! 今年は新たなメンバーが加わりました!
そう、ポーズさんですね。これで5人戦隊ゴレンジャーです。
拍の長さ | 日本語は基本、ひらがな1つで1拍です。拗音(きゃきゅきょ)はセットで1拍 |
プロミネンス | どこを強く言うか。強調するか。 |
アクセントの下がり目 | 単語ごとに考えます。日本語は高低アクセント。どこで下がるかが大事です。 |
句末・文末イントネーション | 句や文の最後が上がるか下がるか。 |
ポーズ | 変なところに間があるか。 |
ポーズさんは今後も活躍できるのか!? 次のコンサート、じゃなくて試験が楽しみですね。
問題2の解き方
問題2は「教師が、学習者の発音上、問題のある個所を言い直します」
つまり、「学習者の発音」と「教師の発音」の違うところが答えです。
例の音声が流れている間に選択肢を見て、同じ言葉を探しましょう。
たくさん出てくる言葉が正解の可能性が高いので、同じ言葉を同じマークで分けておきましょう。
例えば
拍の長さは:〇
プロミネンスは:△
アクセントの下がり目は:アンダーライン(下線)
句末・文末イントネーションはマークなし
詳しくは下記記事をどうぞ
1番
選択肢を見て複数ある言葉を探す。
アクセントの下がり目:a,d
プロミネンス:a,b
句末・文末イントネーション:b,c
拍の長さ:c,d
全部2つあるので絞れない…泣きながら聞く。
教師が、「問題がある箇所を言い直し」ているので、
学習者と教師で発音が異なるところに着目
学習者「おくても」4拍
教師「おくっても」5拍
また、学習者は文末のイントネーションを上げていないが教師は上げている。質問ですから!
よって答えはc
2番
選択肢を見て複数ある言葉を探す。
ない! それぞれ1つずつ。シンプルイズベスト!
聞く。
学習者「きょかしょ」3拍
教師「きょうかしょ」4拍
よって答えはd
3番
選択肢を見て複数ある言葉を探す。
プロミネンス:a,c
句末・文末イントネーション:a
拍の長さ:b,c
アクセントの下がり目:b,d
「プロミネンス」と「拍の長さ」と「アクセントの下がり目」を頭に入れながら聞く。
学習者「ヨロパ」3拍
教師「ヨーロッパ」5拍
拍の長さが違う。
bかcか
「アクセントの下がり目」か「プロミネンス」か。
質問は「何をしますか」
だから強調すべき(プロミネンス)は
「ヨーロッパに行きます」
ここに違和感はなかった。
「ヨロパ」はアクセントにも違和感があった。
最初の「ヨ」が強く聞こえた。
「ヨーロッパ」は
「低高高低低」と発音すべきだが
学習者は
「ヨロパ」
「高低低」と発音している。
最初が高いので強く聞こえたのだ。
よって答えはb
4番
選択肢を見るとまたもや1選択肢1キーワード。一夫一妻。シンプルイズベスト。
聞く。
「おんだ・んかについて」
変なところでポーズが!
よって答えはc
5番
選択肢を見て複数ある言葉を探す。
プロミネンス:a,d
アクセントの下がり目:b,d
「プロミネンス」と「アクセントの下がり目」を頭に入れながら聞く。
「好きです」を強く言っていることに違和感。
質問は「どんなスポーツが?」だから、
強く言うべき(プロミネンス)は「テニス」
プロミネンスに問題アリ。
アクセントにも違和感。
「す」が強く聞こえる。
「すき」は
「低高」なのに
「高低」で発音しているから。
よって答えはd
6番
選択肢を見て複数ある言葉を探す。
句末・文末イントネーション:a,d
アクセントの下がり目:c,d
「句末・文末イントネーション」と「アクセントの下がり目」を頭に入れながら聞く。
これはむずかしい…。
学習者の発音には何も問題がなさそうに聞こえる…。
そこで思い出す。
聞くべきは「学習者の発音のどこに問題があるか」ではない。
「学習者と教師の発音の違いはどこか」である。
「教師が、学習者の発音上、問題がある箇所を言い直します」だから。
これが問題2なのだ。
自分が問題だと思った場所ではなく、この教師が問題だと思った場所が正解なのだ。
そこでもう一度聞きなおすと(本試験では1回しか聞けませんが)
学習者は「バイトがあるんで」の最後を上げて言っているが、
教師は、「バイトがあるんで」の最後を下げて言っている!
句末イントネーションが違う!
よって答えはa