聴解問題4と聴解問題5は短い間に多くの情報を処理しなければなりません。
エーペックスレジェンズのようなゲームが得意な人なら簡単な問題です。
一方で、ゲームのように多くの情報を同時処理するのが苦手な人はなかなか点数が上がりません。
ワーキングメモリが試される問題です。
聴解問題4の解き方
聴解問題4の対策は下の記事にまとめました。
問題4は例がないため、その間に選択肢を読むというテクニックが使えません。
さらに、1回しか聞けないのに、問題は2つあります。
泣きたくなります。
焦らないこと。
集中すること。
最初に説明が1分26秒あります。
例年と同じであることを確認したら
説明が流れている間に
各問題との問いと選択肢を可能な限り把握してください。
聞く前にどこまで準備ができるか。
問題4の成否をわけます。
1番の解き方【日本人の大学生の留学生の会話】
説明と10秒の沈黙の間に、問いと選択肢を確認 ※できない人は問1に集中
問1:留学生の発話の特徴
a 言いよどみ
b 問いかけに応答せず
c 終助詞の多様
d スピーチスタイルが変化
例)丁寧→カジュアル
問2:大学生が発話中に行っている行為
a ずっと正しいアクセント型を提示
b 明確化要求
c 理解チェック
d 発話スピード調整
聞く
僕が質問するの?
音の高さって?
日本語のアクセントのこと授業で習ったの?
日本人大学生は様々な問いかけをしていますが、この留学生はことごとくスルーしています。
よって、問1の答えはb
留学生の「質問をもらってもいいですか」という意味の分からない言葉に対し、
日本人大学生は「僕が質問するの?」と確認しています。
また、留学生の「日本語のアクセントは音の高さによって変わりますね」という言葉に対し、
「音の高さって?」と確認しています。
相手の発話内容や意図の明確化を要求しています。
よって、問2の答えはb
2番の解き方【教師と学習者の会話】
説明と10秒の沈黙の間に、問いと選択肢を確認 ※できない人は問1に集中
問1:学習者の発話の問題点
a ターンを保持(ずっと自分のターン)
b 変な接続し
c 質問に答えず
d 語の意味を理解してない
問2:教師の発話の特徴じゃないもの
a 誤用を明示
b 応答を評価
c 全体で発話中の語を確認
d 質問によって発話を引き出す
聞く
問1
この学習者は「晩ご飯」を「晩の食事」という意味であると理解していません。
「ご飯」をriceの意味だと思っています。
よって、答えはd
問2
a、この教師は、リンさんが「ご飯」という言葉をriceの意味に誤用していることを明示していません。
b、この教師は、「リンさん、よくできました」と学習者の応答を評価しています。
c、この教師は「みなさん、30分は半とおなじでしたね」とクラス中で学習者の発話中の語を確認しています。
d、「リンさん、昨日は何時に家に着きましたか」等この教師は様々な質問によって学習者の発話を引き出しています。
よって、答えはa
3番の解き方【日本人大学生と留学生の会話】
説明と10秒の沈黙の間に、問いと選択肢を確認 ※できない人は問1に集中
問1:日本人の発話の特徴じゃないもの
a 縮約形たくさん
b 句末を伸ばす
c アクセントの平板化(ギャルみたいに)
d 助詞の省略
問2:誤解の原因
a 話の展開の理解不足
b 文の構造の理解不足
c 人物関係の理解不足
d 文末イントネーションの理解不足
聞く
問1
a 「そしたら(そうしたら)」「きづかれちゃって(きづかれてしまって)」「気まずくなっちゃった(気まずくなってしまった)」など縮約形を多用しています。
b 「それで~」「そしたら~」「そこのスタッフが~」「気づかれちゃって~」句末の引き伸ばしをしています。
c アクセントの平板化はしていません。
アクセントの平板化とは、起伏式アクセント(下がり目がある)が平板式アクセント(下がり目がない)になること。
例えば、「彼氏」は本来、頭高型の起伏式で「高低低」のアクセントなのですが、ギャルはこれを「低高高」で発音します。下がるところがないので平板式。これをアクセントの平板化といいます。
d、「鎌倉(に)行った」「店(に)入った」助詞を省略しています。
よって、答えはc
問2
「昨日、鎌倉行ったんだ」という日本人大学生の発話を「昨日、鎌倉行ったんだ?」という質問と誤解したり、「ビックリした~」という発話を「ビックリした?」という質問と誤解したのは、文末イントネーションによって意味が変わることを理解していなかったからです。
よって、答えはd