【音声的対立とは】平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(1)の解説

H29試験Ⅰ
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H29(2017年度)日本語教育能力検定試験 試験Ⅰの問題1は例年どおり、他と性質の異なるものの五肢択一でした。

音声記号が大問で扱われた平成25年度を除き、冒頭の(1)は毎年音声記号問題です。

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音声記号をまだ覚えていない方へ

日本語の音声記号の関する動画を作りましたので、繰り返し何度も見て、まずは基本の音声記号を覚えてください。

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問題1の解き方

問題1は

①まず【】内をよく見てください。

②次に、【】内のポイントから見て、各選択肢の共通点を探してください。同じ探しです。

③共通点に当てはまらない仲間外れが答えです。

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音声的対立とは?

(1)は【音声的対立】という観点から見て、他と性質の異なるものをえらぶ問題です。

音声的対立とは、音声的に共通する部分と異なる部分があること。

例えば、タ行の[t]はどんな音ですか?

そうですね。

[t]無声歯茎破裂音です。

分からなかった方は上の動画を見てください。

では、ダ行の[d]は?

そうです。

[d]有声歯茎破裂音

[t]と[d]は、声か声か(声帯振動の有無)、以外は同じです。

つまり、声帯振動の有無で対立していると言えます。

それでは各選択肢を見ていきましょう。

1 [θ]無声歯摩擦音:[ð]有声歯摩擦音

2 [ç]無声硬口蓋摩擦音:[ɸ]無声両唇摩擦音

3 [t]無声歯茎破裂音:[d]有声歯茎破裂音

4,[ɕ]無声歯茎硬口蓋摩擦音:[ʑ]有声歯茎硬口蓋摩擦音

5,[p]無声両唇破裂音:[b]有声両唇破裂音

1,3,4,5は声帯振動(有音・無声)の対立ですが、2は調音点の対立です。

よって、2が正解です。 

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日本語教育能力検定試験の音声記号問題対策におすすめの参考書

日本語教育能力検定試験に合格するための音声23は冒頭の音声記号問題はもちろんのこと、試験Ⅱ聴解問題の対策にもなります。特に巻末の国際音声記号表(口腔断面図付き)は試験Ⅱの問題3対策に最適です。私はコピーして机の前に貼っていました。

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試験勉強を日本語教師の仕事に役立てる方法

音声記号を覚えても日本語を教える仕事に直接役立つ機会はあまりないです。

ですが、学生の発音がおかしくて音声指導をする際に、学生の母語の発音的特徴と日本語の発音的特徴を理解しておく必要があります。例えば本を読んで学生の母語の発音を勉強します。

その際に音声記号の知識があれば、音声記号を見ただけで、どんな発音かイメージすることができます。

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合格するための過去問解説講座をYouTubeで見る

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