令和2年度(2020年)日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ問題11【日本語の歴史】の解説です。
問1 日本語に影響を与えた西欧語はどれ?
漢語の次に来たものは何だろうと考えながら選択肢を見てみる。
ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、オランダ語。
ドイツ語と言えば明治時代のイメージですね。文明開化の後。アルバイトとか。医学用語にも多いと聞きます。
スペイン語はあまりイメージがないですね。
ポルトガルといえば、戦国時代。鉄砲とかキリスト教とともに入ってきた。パンとか。ポルトガルが最初に来たヨーロッパ言語ですね。
オランダと言えば蘭学。江戸時代の鎖国後もオランダとは出島を通じて交流がありました。
というわけで、
16世紀半ばから17世紀初めがポルトガル
18世紀から19世紀半ばがオランダ
よって、答えは3
問2 アイヌ語の音がそのまま残っていることが推測できる地名はどれ?
アイヌ語なので北海道だろうと。
4の弘前(ひろさき)は3と同じく青森県
1の旭川か2の札幌か。
ヒントは旭川(かわ)
「かわ」は前からある日本語だろうとわかります。
消去法で札幌
よって、答えは2
問3 ダイグロシアとは?
ダイグロシアとは、ある社会で2つの言語が違う機能を持って使われていること。
例えば、日常で話す言葉と、公的な場面で話す言葉が違うとか。関西人が日常生活では関西弁を話し、公的な場面では標準語を話すイメージ。
よって、答えは2
問4 リンガフランカとは?
リンガフランカとは、「フランク王国の言葉」を意味するイタリア語。フランク王国にはいろいろな民族の人がいて共通語としてフランク語を話していました。そこから転じて、非母語話者同士の共通語のことをリンガフランカといいます。
よって、答えは1
問5 クレオールとピジンの違いとは?
ピジンは簡易的な言葉なので、文法構造は未発達です。
クレオールはピジンが発達した言葉なので、文法構造も発達しています。
よって、答えは3
過去問を解説したYouTubeライブを見る
日本語の歴史を16分55秒で学びたい人へ
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