問1の正答率は18.9
問1の解き方【卒業した留学生が国内に留まる割合】
時事問題については下の記事をどうぞ。
上記2019(令和元)年度外国人留学生進路状況・学位授与状況調査結果で黄色ハイライトしたところです。
進学・就職等のために日本国内に留まった留学生は75.6%
よって、答えは4
問2の正答率は43.3
問2の解き方【内集団バイアス】
内集団バイアスについては、平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8の問題文で説明されていますので読んでおいてください。
内集団には「我々のほうが優れている」という知覚が生まれ、これを「内集団バイアス」という。
平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8 より
内集団バイアスとは、自分が所属していない集団(外集団)よりも、自分が所属している集団(内集団)のメンバーの態度や行動を好み高く評価すること。
よって、答えは3
問3の正答率は89.9
問3の解き方【集団間接触を効果的に行う条件】
オルポートの接触仮説は平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題9問5でも問われていますので見ておいてください。
オルポートの接触仮説とは、平等で相互依存的な関係を重視した接触場面を増やすことで外集団に対する偏見が低減されるとするもの。
選択肢から日本人と留学生が平等で相互依存的な関係になっているものを探します。
1 「支援」は一方的です。
2 「相談に応じる」は一方的です。
3 「大学公認サークルで留学生と日本人学生が行事の準備をするなど日常的に交流する」のは平等な関係です。お互いに協力し合わないと準備できないので相互依存的です。日常的に交流することで接触場面を増やしています。
4 「演奏を披露する」のは一方的です。
よって、答えは3
接触仮説が登場した日本語教育能力検定試験の過去問
・平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題9問5【オルポートの接触仮説を踏まえた異文化接触場面の活動例】
問4の正答率は68.2
問4の解き方【異文化トレーニングの例】
異文化トレーニングについて詳しくは下の記事をどうぞ
トレーニングとは、訓練・練習・鍛錬です(大辞林より)。
各選択肢から「訓練」っぽくないものを探します。
選択肢1「説明を聞く」だけではトレーニングとは言えません。
例えばトイレトレーニングはトイレの話を「聞く」ことではありません。トイレを「する」ことです。
異文化トレーニングとは以下のようなものです。
・特定の文化における適切な対人関係のルールや社会規範、人種や宗教等についての知識や情報を得る。
・偏見や自文化中心主義など異文化コミュニケーションにおいて生じやすい問題について学ぶ。
・異文化に直面したときの自らの感情を理解し、それを制御するための方法を学ぶ。
(以上、平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題9より)
他の選択肢は異文化トレーニングです。
よって、答えは1
異文化トレーニング・異文化コミュニケーションが出題された日本語教育能力検定試験の過去問
・令和元年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8【異文化コミュニケーション】
・平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題9【異文化とレニーニング】
・平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問5【異文化トレーニングの一つとして異文化摩擦のエピソードに対する複数の解釈を通じて、多様なものの見方への気づきを促す活動は?】→カルチャー・アシミレーター
・平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題10【異文化の学び方】
問5の正答率は57.6
問5の解き方【ファシリテーターの関わり方】
ファシリテーターについては下の記事をどうぞ
ファシリテーターとは、活動や会議がスムーズに進むように舵取りをする人のこと。進行役。
ファシリテーターは、参加者の考え方や論理の筋道などの思考的なプロセスに関与して議論を促す(平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題9問4)。
ファシリテーターは英語では、facilitator facilitatorの意味は、進行役、視界、容易にする人;世話役(ウィズダム英和辞典より)
ファシリテーターとは【新しい日本語教師の役割】
選択肢1
ファシリテーターは活動がスムーズに進むようにするための進行役です。活動がスムーズに進むように活動の目標を設定します。
選択肢2
異文化トレーニングでは、活動中だけでなく休憩時間にも参加者の意見を聞くことで、リアルな意見を活動に反映できます。
選択肢3
結論を考えるのは異文化トレーニングの参加者です。
選択肢4
同じメンバーでもアイスブレイクは大切です。
よって、答えは2
ファシリテーターが出題された日本語教育能力検定試験の過去問
・平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題9問4【ファシリテーターに関する記述】
・平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問2【活動時の教師の役割は主にファシリテーターである】選択肢4【学習者が見落としている視点等を示し、話し合いが進むようにする】
・平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題6問5選択肢4【教師の役割は学習のファシリテーターとしての役割】