令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題2(3)の正答率
令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題2(3)の正解率は69%でした。
令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題2(3)の解き方
誤用を直してみます
学生たちは学園祭の看板を立てた
「立たせた」→「立てた」
「立たせる」は自動詞「立つ」の使役形です。
他動詞「立てる」を使うべきなのに
自動詞「立つ」の使役形「立たせる」を使った誤りです。
同じように選択肢を直してみます。
1 消えさせた→消した
自動詞「消える」の使役形「消えさせる」ではなく、他動詞「消す」を使うべき誤り
2 折れさせた→折った
自動詞「折れる」の使役形「折れさせる」ではなく、他動詞「折る」を使うべき誤り
3 届かさせた→届けさせた
自動詞「届く」の使役形「届かせる」ではなく、他動詞「届ける」の使役形「届けさせる」を使うべき誤り
4 閉まらせた→閉めた
自動詞「閉まる」の使役形「閉まらせる」ではなく、他動詞「閉める」を使うべき誤り
選択肢3だけ直した後も使役形のままです。
よって、答えは3
使役形の作り方
1グループ動詞
1グループ動詞の使役形は「ナイ形+せる」
ナイ形の「ない」を「せる」と交換すれば使役形ができあがります。
例)書く→書かない→書かせる
2グループ動詞
2グループ動詞の使役形は「ナイ形+させる」
ナイ形の「ない」を「させる」と交換すれば使役形ができあがります。
例)食べる→食べない→食べさせる
3グループ動詞
3グループ動詞は2つしかないのでそのまま覚えてください。
する→させる
来る→来させる
動詞のナイ形やグループが分からない方は下の記事を見てください。
本問のような問題をもっと詳しく学びたい方は現代日本語文法②をどうぞ
本問のように
「自動詞の使役形と他動詞」の使い分けについては現代日本語文法②p274~にあります。
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