問1の解き方【アイヌ語の言語類型】
アイヌ語の言語類型は私も知りませんでした。
アイヌ語の言語類型は、日本語と同じSOVの語順を取り、抱合語だそうです。
よって、答えは2
なお、 抱合語とは、 抱き合わせた語のこと。読み方は「ほうごうご」
抱き合わせと言えば、ドラクエの抱き合わせ商法を思い出しました。
ドラクエ抱き合わせ商法とは、絶対売れるドラクエに売れないソフトをセットにして販売することですね。
テレビ業界にも抱き合わせ(バーター)がありますね。
テレビ業界の抱き合わせとは、売れてる芸能人を番組に出す代わりに同じ事務所に所属する売れていない芸能人も出させてもらうこと。
言語類型の抱き合わせとは、動詞に主語、目的語、副詞、などを抱き合わせること。
例えば、日本語では「私はご飯をたくさん食べます」と言います。
私:主語
ご飯を:目的語
たくさん:副詞
食べます:動詞
です。
アイヌ語は抱合語なので、一つの動詞で「私はご飯をたくさん食べます」を表せるということでしょうか。
もし、アイヌ語に詳しい方いたら教えてください。
抱合語の読み方は「ほうごうご」
問2の解き方【アイヌ民族支援法】
2019年に施行されたアイヌ民族支援法に関する問題です。
知らなくても解けますので落としたくない問題です。
変な選択肢が1つあるのでそれが答えです。
選択肢1
特に変ではありません。その通りなのでそのまま覚えてください。
選択肢2
特に変ではありません。その通りなのでそのまま覚えてください。
選択肢3
明らかに変です。
公用語とは、公に用いる語です。
例えば、道路標識など公の場では公用語を使うことになります。
ですが、私は道路標識にアイヌ語を見たことがありません。
間違いです。
選択肢4
特に変ではありません。その通りなのでそのまま覚えてください。
よって、答えは3
問3の解き方【沖縄の方言】
沖縄に詳しい人なら簡単な問題です。
選択肢1
私は沖縄に住んでいましたが、沖縄の方言は独特です。東北や九州の方言とは似ていません。
これはおそらく方言周圏論を意識した選択肢でしょう。
方言周圏論についてはこちら
沖縄の方言を知らない人でも日本史を勉強した人なら誤りだとわかりますね。
1879年まで沖縄は日本ではありませんでした。琉球王国です。
別の国であり距離的にも離れた東北地方と類似性が高いというのは変です。
実際に日本語の方言は「本土方言」と「琉球方言」に大きく分かれます。
沖縄の言葉は日本語の方言ではなく、琉球語という別の言語であると考える人もいます。
バツ
選択肢2
ヤマト(大和)は、昔の日本の呼び名です。
グチは、口。言葉のこと。
なので、ヤマトーグチとは、本土の言葉のこと。
確かに最近の沖縄の若い人は、本土の言葉、東京の言葉を使います。
マスメディアの影響でしょう。
沖縄に住んでいた時、若い人の言葉は全てわかりました。
おじいさんおばあさんの言葉は、ときどき何を言っているのかわかりませんでした。
マル
選択肢3
これも歴史を勉強していたらわかりますね。
昔の沖縄は琉球王国でした。琉球王国は、中国の明の冊封体制にありました。
民に特産品を献上し、代わりに褒美をもらっていたのです。
中国では2000年以上前から紙を使っていますので、その中国の冊封体制にある沖縄の方言が口承伝達で文書資料が残っていないというのは明らかに変です。
バツ
選択肢4
沖縄でクレオールは普及していません。
クレオールについて詳しく知りたい方はこちら
よって、答えは2
問4の解き方【消滅の危機にある言語・方言に対する保存・継承のための様々な取り組み】
この問題は知識が無くても解けます。
明らかに変な選択肢が1つあるので、落としたくない問題です。
選択肢1
特に変なことは言っていません。
選択肢2
特に変なことは言っていません。
選択肢3
特に変なことは言っていません。
選択肢4
私は日本の学校に行きましたが、小学校でも中学校でも高校でも「方言使用を推奨」することも「方言札」を使うこともありませんでした。
明らかに誤り。
方言札は平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題14問1選択肢4で【罰札】として登場しています。
方言札とは、かつて東京の言葉(標準語)を強制するために、地方の方言を使った子供に罰として首に掛けた札のことです。方言札でGoogle画像検索すると実際に使われていた方言札(罰札)が色々見られます。グーグル先生に聞いてみてください。
よって、答えは4
他の選択肢は正しいのでそのまま覚えてください。
問5の解き方【手話】
選択肢1
CODAです。
CODAとは、ろう者の親を持つ聴者の子どもです。
CODAは「コーダ」と読みます。
ろう者は、耳の聴こえない人
聴者は、耳の聴こえる人
耳の聴こえない親を持つ耳の聴こえる子どもの困難については下記の記事を参照
『耳の聴こえない親を持つ子「CODA」は可哀想なのか。研究者が直面した現実』
ディスレクシアは、文字をうまく認識できず、読み書きが困難になる症状です。失読症とも。
日本語教師として働き始めてから、何人もディスレクシアの方に会いました。
ディスレクシアの方がいた場合、どのような配慮をすればいいか。
今後、出題されそうですね。
選択肢2
世界中の手話の構造は共通しておらず、意思の疎通は容易ではありません。
選択肢3
確かにテレビでは政見放送などで手話を見る時はありますが、いつもではありません。
公的場面で手話通訳を付けることが義務づけられていないのは明らかです。
選択肢4
日本手話はろう者のコミュニティの中で発展してきたので、日本語とは異なる言語の体系を持っています。
マル
よって、答えは4
手話を国家の公用語に制定している国とは?
日本語教育能力検定試験の問題文の文章は勉強に最適です。過去の問題文の文章で説明されていたものが出題されることもあります。
例えば、問題15の文章の最後の段落に「国家の公用語に制定している国がある」と書いてありますが、これはどこの国か知っていますか? 知らない場合は調べましたか?
このように、問題文の文章で分からないことがあったらグーグル先生に聞いて理解を深めるようにしてください。
手話を国家の公用語に制定している国は、ニュージーランドです。