平成30年度(2018)日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ問題2(5)の誤用は【買い物に行く前、洗濯を終わらせよう。】です。
解き方
例がどんな誤用か考える
下線部をどうすれば変じゃなくなるか?
うん。「結婚する前に」
「前」を「前に」にすればいい。
選択肢から同じ誤用を探す
各選択肢の「前」を「前に」に変えてみよう。2だけ変だ。答えは2
選択肢1,3,4は後件(「前」の後の文)に1つのアクション(行為)があるので、それをいつするか? 時を示す「に」が必要です。
選択肢2は後件が「おとなしくしている」これはアクションではなくシチュエーション(状態)なので「に」はいらない。「前」を「まで」に変えればよし。
日本語レッスンで役立つ豆知識
格助詞「に」はポイント。点です。
「前」と「前に」の違いとは
・日本語教師になる前、弁護士をしていました。
・デートの前に、アコムに行きます。
「前」の後件は、継続する状態(弁護士をしている)
「前に」の後件は、1回の出来事(アコムに行く)
後ろが1回の出来事だと、それをいつ行うのかポイントで示す必要があります。なので「に」を使います。
「あいだ」と「あいだに」の違いとは
・4連休の間、ずっと勉強していました。
・4連休の間に、願書を出そう。
これも同じですね。
「あいだ」の後ろは継続
「あいだに」の後ろは1つの出来事。
「まで」と「までに」の違いとは
・朝まで、勉強します。
・母が来るまでに、掃除しなきゃ。
「まで」は継続
「までに」は1つ。
「あいだ」と「あいだに」の違い、「まで」と「までに」の違いは『みんなの日本語中級Ⅰ』の第8課で勉強します。