H29(2017年度)日本語教育能力検定試験 試験Ⅰの問題2は、毎年恒例の【異なる種類の誤用】を選ぶ問題です。
誤用とは、誤って用いること
ようは間違いです。
間違いの種類が一つだけ違うので、どれか探そうというゲーム
それが試験Ⅰの問題2
問題の解き方
【】内がどんな誤用か検討
学習者は「しっています」を「ちっています」と発音しています。
発音はローマ字で書くとわかりやすい。
[shitteimasu][thitteimasu]
最初の子音が間違っています。
各選択肢が同じ誤用か検討
- 「やま」を「じゃま」 [yama][jyama]
- 「じょうしき」を「ようしき」 [jyooshiki][yooshiki]
- 「つり」を「すり」 [tsuri][suri]
- 「しゅじん」を「しゅうじん」 [shujin][shuujin]
選択肢1から3は子音の誤りです。
4は語頭の子音は正しいですが
[u]→[uu]
母音が長音になっています。
よって、答えは4
問題2で毎年、誤用の種類を見分ける問題が出題されるのはなぜでしょうか?
ちょっと考えてみてください。
私の考えはCMの後で
試験勉強を日本語教師の仕事につなげよう
学習者の誤用に関する出題は、試験Ⅰ問題2だけではありません。
他の大問でも聴解試験でも問われます。
なぜか?
学習者の誤用に対し、どう対応するか。
これは
日本語教師の大切な仕事の一つであり
日本語教師の力量が問われる場面だからです。
誤用に対して正しく対応するには
どうして間違えたのか
論理的に分析できなければなりません。
日本語教育能力検定試験に出てくる誤用は
実際の学習者がよくする間違えです(例外もありますが…)。
「ははあん。こんな間違いが多いのか。どうしてだろう?」
という気持ちで過去問に向かえば
あなたはすでに
日本語教師としての成長を始めているでしょう。