平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題11は【パラ言語情報と非言語情報】です。
問1 パラ言語情報に含まれないものを選ぶ問題です。
パラ言語は繰り返し出題されていますので、超重要キーワードの一つです。
平成23年度 日本語教育能力検定試験Ⅲの解説 問題12
平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲの解説 問題2
平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅰの解説 問題13
パラ言語情報とは、声の出し方、質、間の取り方など、言語の周辺部分に関する情報のことです。
1,プロミネンスは、声の大きさ、高さ、など言語の周辺部分に関する情報なのでパラ言語情報です。
2,アクセントは、言語情報そのものです。
例…アメ(低高)→飴。アメ(高低)→雨。
3,ポーズは、声を出し方という言語の周辺部分に関するパラ言語情報です。ポーズなしで喋るより、適切なポーズをとって喋ったほうが自信があるように聞こえます。
4,イントネーション(抑揚)は、声の出し方という言語の周辺部分に関するパラ言語情報です。
よって、正解は2です。
問2
1の「…」は沈黙(ポーズ)を表しているので、パラ言語情報が記号等で補完されているといえます。
よって、正解は1です。
問3
エンブレムとは、語彙の代用になるものです。
例…親指と人差指で丸を作って、手のひらを上に向ければ「お金」
首を横に振れば「いいえ」
口の前に人差し指を立てて「静かに」
よって、正解は3です。
問4
この問題の公式正解は3ですが、私は納得できません。
3,日本人は親しい人との間でも広くとる。
取り立て助詞が使われていますので、「日本人は知らない人との間も広くとる」という意味が含まれていると思います。
しかしながら、満員電車や日本の家の狭さを考えれば、日本人のパーソナル・スペースが広いとは思えません。
私はタイにしばらくいましたが、タイの方は多少混雑しているだけでBTSの乗車を諦めていましたし、並ぶ時も人と人との距離がかなり離れていて、日本人の私からすれば並んでいるのか分からない状態でした。また、アメリカ人はタイでも日本でも広い家に住もうとする傾向がありましたが、日本人は広さよりも利便性を重視していました。一方で、インドに旅行したときは、人が近いな、と思いました。
さて、日本人のパーソナル・スペースは広いのでしょうか?
単に、ハグなどをする習慣がないから、広くみえるだけではないでしょうか。一概に広いとは言えないと思います。
問5
インドネシアは国民の多くがイスラム教の国ですが、イスラム教では、「左手」が不浄の手とされているので、左手で物を渡してはいけません。
よって、正解は4です。